140字本作り、ちょっとずつ進めてます。
手伝って下さる先生方、感謝です！！





ログは94個目。
見易さの為に改行などの手を若干加えております。
戦国、現代など混在しておりますのでご注意下さい。










・佐幸
・戦国、現代、女体化混在





【140字集(94)】

①現代・転生

眠いなと床に寝転がった幸村を佐助が行儀が悪いよと窘めた。
しかし臣下もいなければ命を狙われる事もない。
平和な現代では気も抜けると言うものだ。
大きく欠伸をすれば佐助もつられたのか欠伸を一つ。
忍の頃には見せなかった気の抜けた様に、こんな彼が見られるのなら平和も悪くないなと幸村は笑った。



【お題：あくびがうつって二人して眠そうに笑っている佐幸】










②戦国・死ネタ

昔佐助が任務に出る度置いていくなと泣いた幼子。
元服した今は主らしく笑って見送る様になった。
お前は必ず俺の元へ帰って来ると信じているのだと言ってくれた彼の信頼を裏切る自分を彼は許してくれるだろうか。
「すまねぇ、旦那…」
血濡れ暗くなる瞼の裏に遠い昔の泣き縋る幼子の姿が見えた気がした。



おいて逝く私をどうか許して・・・

【お題：許してくれるかな】










③現代

誕生日を目出度いと思った事は今までなかった。
過去に己が生まれた日と月と日が一緒と言うだけ。
ただの一年の内の一日だと、幸村はそう思っていた。
しかし佐助は毎年その日をまるで己の事の様に大切にし喜んでくれる。
生まれてきてくれて有り難うと君が微笑むから。
こんな日も悪くないと幸村も笑った。



幸村、お誕生日おめでとう～!!
【お題：君が微笑む】










④現代

最近恋仲となった佐助が風邪を引き幸村は看病に向かった。
しかしそこにいたのは大きな子供で。
「塩酸塩錠とか…塩酸だよ！？逆に具合悪くなるって！」
自力で治すと聞かぬ男に幸村は口移しと言う強行手段で飲ませにかかる。
ファーストキスは口に苦く風邪が移ったら同じ目に合わせてやると幸村は思った。



漢方以外の薬が苦手な佐助さん。

【お題：ファーストキスは塩酸味】










⑤戦国

そして幸せに暮らしましたとさ、めでたしゝ。
そんな結末を夢見ていた。
だから慶次は言った。
うちにおいでよと。
周りには上手く言うから二人で静かに暮らせばいい。
しかし彼は首を振り。
「あの人の幸せは戦の中にあるし、俺様の幸せはあの人の隣にあるんだ」
浮かべた笑みに慶次は切なさに目を逸らした。



大阪の陣の前に説得に来た慶次と佐助の話。

【お題：君たちの幸せは、悲しいね。】










⑥戦国

歴史を変える為家康を殺そうとする輩がいる事を、二人はそれを阻止すべく逆に幸村を殺しに来た者に聞いた。
佐助の殺意は当然後者に向いたが幸村は。
「徳川殿の首を取るのはこの幸村よ！」
行くぞ佐助そこう軍とやらを倒さねばと駆け出す幸村にこれだから俺はあんたが好きなんだと佐助は笑い後を追った。



歴史などくそくらえ！俺達は今此処に生きている・・・

とうらぶとのクロスオーバー。
【お題：世界に歯向かってみる】










⑦戦国

あんたの槍が羨ましいと佐助が零すと幸村は目を瞬かせた。
「だっていつでも傍にいられるし」
戦場で出過ぎた主に漸く追い付いた忍の言葉。
しかし聞いた幸村は佐助に向かい槍を投げ。
「槍には足が無いから置き去りになるぞ！」
背後の敵を仕留め、付いて来いと更に走り出した主に佐助は苦笑し後を追った。



ついて来ると無意識にも知っているから無鉄砲にも駆けて行ける・・・

【お題：槍】










⑧現代

佐助の養い子への溺愛ぶりは凄まじく昔から事ある毎にうちの子一番と言っていた。
その頃はまだ微笑ましく聞いていたが成長しうちの子が俺様の旦那に変わると流石に聞いていられない。
辟易して惚けかよと突っ込むと。
「は？事実ですけど？」
逆ギレの様に返す佐助に殴りかかる政宗を慶次は止めなかった。



慶次「気持ちは分かる」
かすが「分かるな」
元親「分かる」
佐助「でしょ！？俺様の旦那が一番格好いいでしょ！？」
三人「「「お前じゃねぇ（ない）！！」」」

【お題：うちの子可愛い】










⑨戦国

忍には心などないと佐助は言う。
幸村が告白をしてもその気持ちは解らぬとそう告げられた。
諦めるしか無いかと思った矢先の見合い話。
常なら直ぐに断るそれを迷っていると佐助が心臓を押さえ。
「何か…心臓が痛い」
真顔で言うからそれは心臓ではなく胸が痛いと言うのだと、それが心だと幸村は苦笑した。



【お題：心臓が痛い】










⑩現代・転生
 
幸村が眠たげに舟を漕ぐと佐助は徐に傍に行く。
そして頭を抱き己に凭れさせる。
ある級友が理由を聞くと。
「首がぐらぐらして落ちそうで怖いから、さ…」
周りはそんな簡単に落ちるかと笑ったが、過去の二人とその最期、首を落とされた主とそれを抱き慟哭する忍を知る慶次はそっと二人から目を逸らした。



【お題：首落ちる】