愛嬌、愛らしさ、懸命
静かな思い
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今日がキスの日と言う事で、ツイッターの妄想から即席で書きました。
前に書きたいなと思った鬼ごっこの話と合わせてみたり。
雄の顔して旦那を追いかける佐助さんとかいいと思います。
以下SSです。
・佐幸
・腐向け
身分の高い人などは趣味とする場合もある様だが、佐助にとって狩りは単なる食糧調達の手段である。
必要だからする事で、特別楽しいと思った事もない。
しかしふとした思い付きで提案したそれは、思いの外・・・
【鬼ごっこ】
その日は朝から幸村が妙にそわそわしていた。
何処か常よりも落ち着きがなく、佐助を避ける様子も気になった。
何か悪さをしてそれを隠しているのかも。
しかしそれにしては反応がおかしい。
避ける癖に遠くからは佐助をチラチラ見たり、視線が合うと真っ赤になって顔を逸らすのだ。
そして声をかけようとするとあからさまに逃げる。
佐助は特に何かをした記憶はなく、他に何か最近あったいつもと違う事と言えば昨日届いた奥州からの文くらいだ。
なので佐助はそれをこっそり盗み見てみた。
勿論常ならばこんな事はしない。
しかし今回は幸村の異変を探る為だ。
それに、普段から幸村は佐助に平気で個人宛の文を見せてきたりその辺に放っておくのだからいいだろうと、心の中で免罪符の様に言い聞かせた。
そうして読んでみれば案の定原因はそれであった。
これしかない。
手紙には今日、皐月の二十三日がキスの日、南蛮語を訳せば接吻の日だと書かれていた。
これで佐助を避ける理由も、その癖顔を赤らめながら遠くからチラチラ覗き見てくるのにも合点がいった。
何だこの野郎。
期待しているのか可愛いすぎるだろう。
――と言う事で佐助は早速幸村を問い詰めた。
如何に避けられようと佐助がその気になれば捕まえる事など容易いのだ。
そうして確認すれば佐助の推測は当たっており、真っ赤な顔を俯かせて幸村は避けていた事を謝罪した。
「意味もなく避けて済まなかった・・・」
別段叱るつもりは無かったが、悄気る様が余りに可愛く佐助はふと思い付いてしまった。
奥州からの情報と言うのが多少気に食わないが、どうせなら利用してしまえと思った。
そうして俯く幸村の額に、前髪を浚って口付ける。
「なっ・・・!?」
途端に幸村は耳まで赤くして後ずさるので、佐助も四つん這いで追い掛け壁際に幸村を追い詰めた。
「何で逃げるのさ?」
「ななな、おまっ・・・何を・・・!」
「何って・・・接吻でしょ」
だって今日はその日なんでしょと更に頬に、鼻に口付ける。
幸村はその度に身体を震わせ、耳に口付けるとびゃあ、とおかしな悲鳴を上げた。
「折角だから、一日こうしていようか?」
幸い急ぎの仕事は互いに無いし。
にっこり笑って提案すれば、幸村がわたわたと佐助の下から逃げ出そうとする。
障子を開けて広い外へ。
そこで後ろからトンと押さえて背後から手を止めさせる。
震える手を優しく握り。
「十秒数えたら追い掛けるから。鬼ごっこだよ、旦那?」
耳元で。
「捕まえたらその度に接吻するから」
脱兎の如く逃げ出した幸村に少し笑って。
心内で刻を数えながら、佐助は狩りを楽しむ人の気持ちが少しだけ理解出来るなと十の後に駆け出した。
終
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プロフィール
HN:
早和
性別:
非公開
自己紹介:
戦国BASARAの佐幸と真田主従と武田軍と西軍大好きなBASARA初心者です。
3→宴→2(プレイ途中)からの現在は4に四苦八苦中(笑)
幸村が皆とワイワイしつつ、佐助に世話を焼かれているのを見るのが何より好きです。
3→宴→2(プレイ途中)からの現在は4に四苦八苦中(笑)
幸村が皆とワイワイしつつ、佐助に世話を焼かれているのを見るのが何より好きです。
P R