愛嬌、愛らしさ、懸命
静かな思い
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季節柄仕方ないんですが仕事が忙し過ぎて、早く冬が終わらないかなぁと願って止まない毎日です。
そんな日々の癒しである佐幸妄想。
現パロも大好きです。
・佐幸
・現パロ
【永久の箱庭】
そんな日々の癒しである佐幸妄想。
現パロも大好きです。
・佐幸
・現パロ
【永久の箱庭】
共に暮らしている佐助と幸村。
しかし、仕事をしている以上出張やら視察やらで家を空ける事があるのはお互い仕方のない事だ。
それは分かってはいるのだが、共にいられないのはやはり寂しいと思わざるを得ない。
否、感情面だけならばまだいいが、自分の何かが圧倒的に足りない。
そんな虚無感に押し潰される。
初めての時は自覚がなく、食事も眠る事すら忘れて職場で倒れると言う失態を冒した程だ。
空港から直接病院に駆け付けた幸村に怒鳴られながら、彼が己にとってどれ程の存在であるのかを佐助はまざまざと思い知らされた。
そんな事があってからは、お互いどちらかが出張の度に朝昼晩に連絡を取り合うのが常になった。
ちゃんと食べているのか、寝ているか、起きているか。
普段電話など持ち歩かない幸村が率先して向こうからかけてきてくれるのは嬉しくて、それはそれで幸せなものであったけれど。
送られてくる写メに寝癖を見つければ直してあげたくなった。
温めるだけと用意しておいた食事に焦げを見つければ作り直してあげたくなった。
虹が綺麗だと指差す手の写り込んだのを見れば輝いているであろう瞳が見たくなって。
嬉しい反面、その度に早く会いたくて堪らなくなったものだ。
だから漸く幸村が帰ってきた時は我慢なんて出来る筈もなく。
好物をこれでもかと用意し、風呂上がりを取っ捕まえて髪を拭いた。
寝癖を直してやりたいと思った時の鬱憤を晴らした形だ。
「旦那はいつもちゃんと乾かさずに寝ちゃうから朝爆発するんだよ」
一昨日届いた写メを思い返して佐助は呟きながら髪を拭き、ドライヤーを丁寧に当てる。
柔らかな毛先がふわりふわりと鼻先を擽るのが何とも心地好く、佐助は世話を焼いている側であるにも関わらず楽しげにふふ、と笑みを溢した。
けれどそれでもまだいつもより艶が足りない気がして、あぁ、シャンプーもしてあげれば良かったなと佐助は思う。
「寝癖など、水を被れば直るのだからいいではないか」
「だめ!この時期にそんな事したら風邪ひくよ!それに、そもそも濡らしっぱなしは髪が痛むんだから…」
「髪の痛みなど気にせぬぞ」
「そんな事言って、将来禿げたらどうするの」
「そうなったら剃ってしまえばいい」
お館様の様で格好いいと目を輝かせる幸村に佐助は悲鳴を上げる。
信玄は確かに剃髪も似合っているが、幸村はダメだ。
似合う似合わないではなく佐助が嫌だ。
「俺様がお手入れするからほんとにやめて・・・」
哀願すれば必死さが伝わったのか幸村は不思議そうにしながらも頷いてくれる。
「お前はそうやって手間ばかり背負い込むな」
呆れた様に言うけれど、それは幸村に関してのみで佐助は手間とは思っていない。
だからいいのだと開き直ると幸村が笑って背後で髪を撫でている佐助に寄り掛かってきた。
「お前がそうやって甘やかすから、俺は一人で生活出来なくなりそうだ・・・」
頭を撫でられ心地好いのか、微睡みにうっとりと瞼を閉じて幸村は佐助に全体重を預けてくる。
そが絶対的な信頼を受けているようで、佐助は胸に得も言われぬ感覚がこみ上げてくるのを感じる。
それだけでも堪らないのに幸村が預けた頭を擦り寄せてなんてきたりするから。
あ、ダメだと佐助は思った。
思った瞬間まるで全身を包み込む様に腕の中に閉じ込めて唇を奪う。
唇を離しても耳を食み首筋を噛んで佐助は止まらない。
今回はちゃんと食事は取っていた筈なのに、飢餓感が酷かった。
幸村は出張帰りで疲れているのにと、一瞬だけ思いはしたものの。
「さ、すけ・・・?」
性急な佐助の様子に問い掛ける幸村の声は、戸惑いはあれど拒否の色を全く含んでいない。
それに最後の留め具を外された気がして、佐助はそのまま幸村に覆い被さったのであった。
ブローだけでなくシャンプーもしてやりたい。
その佐助の望みは予想よりも格段に早く叶えられる事となった。
結局あの後止められずに最後まで致した佐助は後始末の際、身体のみならず髪も頭も全身ドロドロだった為に風呂場に直行し、そうして望んでいた機会を手にいれる事に成功したのであった。
風呂場に行こうと言った時幸村は流石に疲れていたのか眠いから嫌だと言ったので、佐助はなら寝てていいよと幸村に返した。
そしてこれ幸いと髪から身体から佐助が全身丸洗いをした。
それが終わった今は溺れぬ様に幸村を背後から抱えて二人湯船に浸かっている。
まるで赤子の様に全身力を抜いてくにゃくにゃになった幸村を胸に抱いて佐助は至福の時間を噛み締めていた。
これまで幸村は自分の意思では指一本動かしていない。
ただ現実と夢の狭間を揺蕩っている様な状態だ。
端から見れば至れり尽くせり。
甘えすぎだと言われ兼ねない状態で、幸村自身もこれでは一人で生活出来なくなりそうだなどと言っていたが、しかしそれこそ佐助は望むところだと思う。
寧ろ幸村がいなければ生活が儘ならないのは佐助の方だから。
向けられる絶対的な信頼に依存しているのは佐助の方。
だからこそ幸村もそうなればいいのにと佐助は常に思っている。
(ずっとこんな風に全部任せて委ねて寄り掛かってくれればいいのにな・・・)
それは無理だと知っているけれど。
せめて今はこの時間を満喫しようと心に決め、佐助は既に夢の世界に半分足を突っ込んでいる幸村を抱き上げタオルで包むと寝室へと向かったのであった。
終
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プロフィール
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早和
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非公開
自己紹介:
戦国BASARAの佐幸と真田主従と武田軍と西軍大好きなBASARA初心者です。
3→宴→2(プレイ途中)からの現在は4に四苦八苦中(笑)
幸村が皆とワイワイしつつ、佐助に世話を焼かれているのを見るのが何より好きです。
3→宴→2(プレイ途中)からの現在は4に四苦八苦中(笑)
幸村が皆とワイワイしつつ、佐助に世話を焼かれているのを見るのが何より好きです。
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